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UACJ、海外設備投資/タイ・ラヨン製造所に370億円

2016年11月30日

 アルミニウム圧延メーカーのUACJ(東京都千代田区)は29日、タイ子会社のUACJ(Thailand) Co., Ltd.(以下:UATH)に対して、約370億円を投じて生産設備を増強すると発表した。

 同社主力製品である缶材市場は、経済成長や人口増加に伴い需要が拡大するとともに、顧客のグローバル化が進行しており、特に成長著しいアジア市場において、今後の需要増が期待されている。自動車用アルミニウム市場においては、熱交換器材への需要が伸長する一方、北米を中心に需要が急拡大するパネル材も、今後アジア市場にも波及することが見込まれている。

 UATHは2014年1月より冷間圧延から仕上げ加工にいたる下工程の操業(第1期)を開始。2015年8月には、鋳造から熱間圧延までの上工程の建設(第2期)が完了している。

 これまで、UATHは主にアジア市場における飲料缶メーカー、自動車部品メーカー向けに、飲料缶材、自動車用熱交換器材などの高品質でコスト競争力のある製品を供給し、2016年10月には月産1万トンを達成している。

 今後、日本・米国・タイの3極で生産基盤を築き、グローバルかつ安定的に供給することや、生産能力の向上とコスト低減による収益力の改善を図るため、設備投資を決定した。

■ 設備投資概要

会社名:UACJ(Thailand) Co., Ltd.
所在地:タイ王国ラヨン県アマタシティ(UACJ(Thailand) Co., Ltd 本社敷地内)
投資額:約370億円(約122億バーツ)(第3期)
設備投資の内容:鋳造ライン(鋳造設備、屑溶解炉、溜炉)、熱間圧延ライン前後設備(スカルパー、加熱炉)、冷間圧延機、表面処理・塗装ライン、スリッター、建屋等
生産能力:年間約32万トン(第1~3期合計)
稼働開始予定:2019年6月(第3期)

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