工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

住友理工、イタリア・トリノにフレキソ印刷版の新工場

2016年12月22日

 住友理工(愛知県名古屋市)は21日、欧州での新たな事業展開として、フレキソ事業の生産拠点をイタリア・トリノに新設すると発表した。

 住友理工のフレキソ事業の売上の3割を占める欧州市場は、今後の成長が期待できる最重要市場。新工場の投資金額は約5百万ユーロ、2018年初めの稼働開始予定。欧州事業の2018年度の売上は約14百万ユーロを見込む。フレキソ印刷版の生産は、子会社である Dytech-Dynamic Fluid Technologies S.p.A.(以下:Dytech社、本社:イタリア・トリノ)が行う。

 フレキソ印刷は、版の素材にゴムや合成樹脂を使った凸版印刷の一種で、インキの種類も被刷体も選ばない印刷方式。特に、水性インキで印刷ができることから環境にやさしく、直接体に触れることの多い食品や医療・衛生用品のパッケージ分野での導入が進んでいる。

 また、ネット通販の浸透で段ボールへの印刷需要が増加し、包装資材の省資源化が求められる中、缶や瓶、紙箱に代わる包装材として注目されるソフトパッケージへの印刷を得意とし、世界的にも今後の需要拡大が期待できる印刷技術。

 今回、子会社の事業拠点があるトリノに生産工場を設けることで、為替リスクの回避、受注から納品までの期間短縮などを実現、同社グループとしてのシナジーを最大限発揮する。

■ 設備投資概要

会社名:Dytech-Dynamic Fluid Technologies S.p.A.
所在地:イタリア・トリノ
投資額:約5百万ユーロ
事業内容:フレキソ印刷版の生産
稼働開始予定:2018年初め

このエントリーをはてなブックマークに追加