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日本水産、鹿島医薬品工場が竣工

2017年5月15日

 日本水産(東京都港区)は12日、茨城県神栖市に建設を進めていた「ファインケミカル総合工場鹿島医薬品工場」が、5月11日に竣工したと発表した。

 同工場は、医薬品原料としてのEPA(エイコサペンタエン酸)の生産に特化し、ニッスイが長年にわたり培ってきた高純度EPAの抽出・精製技術を結集させた最新の生産設備を有する。

 投資額は総額80億円、建設地は既存のファインケミカル総合工場鹿島油脂工場隣地。今後はcGMP基準の取得などに着手し、2018年1月に稼働開始を予定している。

 工場内では、原料の魚油から高いEPA回収率を実現し、さらに低い濃度のEPAの原料魚油からでも高純度EPAの製造を可能にする。これにより原料魚油の選択範囲の拡大が可能となる。

 製品保管倉庫は自動倉庫とし、製造所からの無人搬送車による自動設備と組み合わせて、入出庫作業を省力化する。また免震ラックを採用して、地震の揺れから製品を保護する。

■ 新工場概要

名称:日本水産 ファインケミカル総合工場鹿島医薬品工場
投資額:約80億円
所在地:茨城県神栖市東深芝18-2
建築面積:2,728㎡
延床面積:3,708㎡
構造:医薬品製造所 鉄骨造2階建
  :医薬品倉庫・出荷場などのその他の施設 鉄骨造平屋建
主要設備:医薬品製造所 魚油高度精製用の連続蒸留設備、液体クロマト設備
    :医薬品倉庫 免震架台を有する自動倉庫、自動搬送設備(コンベア・AGV)
    :施設内の製品移送 自動搬送設備(コンベア・AGV)
設備能力:医薬品製造所 医薬品原料生産能力420トン/年
    :医薬品倉庫 200リットルドラム缶製品保管量は最大720ドラム
関連施設:屋外タンク タンクヤード2施設分、コーンルーフタンク10基、医薬品工場専用の医薬品用窒素タンク1基
    :第2水処理設備の設置 生産能力増強に伴う砂ろ過およびRO水の処理能力の増強
稼働予定:2018年1月

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