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昭和電工、大分石油化学コンビナート内に液化炭酸ガスの製造設備建設

2017年9月1日

 昭和電工は8月31日、子会社の昭和電工ガスプロダクツ(神奈川県川崎市)が液化炭酸ガスの製造設備を、大分石油化学コンビナート(大分県大分市)内に建設すると発表した。

 コンビナート内の化学品プラントの安定した炭酸ガス源を活用する計画で、年産能力は15,000トン、設備は2018年8月の完工、稼働を予定する。

 炭酸ガス・ドライアイスは、飲料・食品、工業向けなどで使用される製品。液化炭酸ガスは、石油精製や製鉄所、アンモニア製造工程の副生ガスとして発生する炭酸ガスを原料に製造されているが、国内における石油精製やアンモニア生産の縮小により、液化炭酸ガス原料の供給源が減少、業界全体で製品の供給が慢性的にひっ迫している。

 これまで、需給のひっ迫と地域のアンバランスを解消するため、川崎工場での増産、長距離輸送による供給、最盛期の夏期以外にも輸入によりドライアイスを調達し、全国の顧客へ供給してきたが、輸送費や原料費の高騰が課題となっていた。

 今後、炭酸ガス原料源のさらなる減少により、炭酸ガス・ドライアイスの需給は、一層ひっ迫することが予測されることから、今後も九州・中四国地区の安定供給を行うため、液化炭酸ガスの生産拠点を同社グループの大分石油化学コンビナート内に新設することとした。今後は、さらなる増産も見据え需給バランスに対して早期に対応するとしている。

■ 設備投資概要

所在地:大分県大分市大字中ノ洲2番地
生産品目:液化炭酸ガス
生産能力:15,000トン/年
完工・稼働予定:2018年8月

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