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フォーアールエナジー、福島・浪江町にEV用使用済みバッテリーの再利用工場

2018年3月27日

 日産自動車は26日、住友商事との合弁会社であるフォーアールエナジー(神奈川県横浜市)が、EV用使用済みリチウムイオンバッテリーの再利用・再製品化に特化した日本初の工場を福島県双葉郡浪江町に開所したと発表した。

 地球温暖化等の環境課題を背景に、EVは急速に世界中で普及している。日本においては、1998年よりEV購入時の補助金交付が実施されており、日本国内におけるEV販売は2010年頃に本格化。補助金利用者のEV買い替え等が見込まれる2018年を境に、EV搭載のリチウムイオンバッテリーの回収個数は大きく増加すると予想されている。

 今後、世界の自動車市場はEVシフトが急速に進むことが見込まれることから、将来的なバッテリー材料市況の高騰などの経済的課題だけではなく、環境課題や社会課題の面からも、EVリユースバッテリーの利活用が注目されている。

 フォーアールエナジーは、使用済みバッテリーの性能を短時間で測定できる技術開発に成功しており、同該技術を活用し、全国から回収した使用済みバッテリーの再利用・再製品化ビジネスを同工場で開始する。

 同工場は、浪江町の藤橋産業団地内に整備され、グローバルな開発拠点としての機能と製造拠点としての機能を有し、国内初の再利用・再製品化拠点となる。製造される製品としては、世界初EV向け交換用再生電池をはじめとし、大型蓄電システムや電動フォークリフト等に使用される予定。

■ 新工場概要

所在地:福島県双葉郡浪江町(藤橋産業団地内)
建屋面積:2,447.97㎡
事業内容:EV向け交換用再生電池の製造
開所:2018年3月26日

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