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日本ガイシ、石川工場に70億円で新棟建設

2018年9月20日

 日本ガイシ(愛知県名古屋市)は19日、石川県能美市の石川工場敷地内に建屋を増築し、粉体生産設備を導入すると発表した。

 自動車排ガス浄化用セラミックスの需要は、自動車生産台数の増加や排ガス規制の強化により堅調に増加している。なかでもアジア地域では、中国・インドでの建設機械などの特定特殊自動車やトラック向けのPM(粒子状物質)除去フィルター「ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)」や、2020年に厳しい排ガス規制「国6」が適用される中国でのガソリン車向け「ガソリン・パティキュレート・フィルター(GPF)」を中心に急拡大が見込まれている。

 粉体生産設備は、粉状の原料をひょう量、調合して調合原料(粉体)を生産する設備。同社は現在、名古屋事業所と海外2拠点(ベルギー、米国)で粉体を生産し、世界の拠点に供給している。

 今後、生産能力を上回る需要が見込まれることや中国を中心とするアジア地域への供給体制の強化、BCP(事業継続計画)の観点から、約70億円を投資し、石川工場に粉体生産設備の新設を決定した。

 今回の投資では、石川工場の敷地内に建屋を増築し、自動化や省人化を進めた生産性の高い粉体生産設備を導入する。これにより石川工場は、原料の受け入れから粉体の生産、完成品の生産・出荷までを一貫して行う工場になるとともに、アジアの生産拠点に粉体を供給する計画。

■ 新工場概要

所在地:石川県能美市能美一丁目1番地(石川工場)
投資額:約70億円
投資内容:建屋増築、粉体生産設備の導入など
増築面積:4,700㎡
新規雇用予定:約50名
着工予定:2019年1月
完成予定:2020年5月
生産開始:2020年6月

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