日本化学工業、徳山工場に新生産棟建設
日本化学工業はこのほど、山口県周南市の徳山工場敷地内に新生産棟を建設すると発表した。
積層セラミックコンデンサー(MLCC)は、自動車の自動運転の高度化やEV化により需要が急増している。今後は5Gの基地局やネットワーク機器、IoTデバイスの普及が期待されるため、更なる需要拡大が見込まれている。この需要拡大に伴いチタン酸バリウムの需要増大が見込まれるため、今回の大型投資を決定した。
同社のチタン酸バリウムの生産法はシュウ酸塩法と呼ばれるもので、水熱合成法やアルコキシド法に比べて、バリウムとチタンの組成が分子レベルで均一で、結晶性に優れている。この特徴により、高信頼性MLCC向けの需要が多く、既存の工場では稼働率の高い状況が続いている。
現在、チタン酸バリウムは郡山市の福島第一工場で生産しており、昨年約10億円を投じて生産ラインを増設し、生産能力を10%引き上げた。今回の設備増強は、山口県周南市の徳山工場で行う。生産拠点を分散化することで、安定供給体制を構築する。
徳山工場に新設する工場での生産を軌道に乗せた後には、既存の福島第一工場で生産効率化に向けた設備の再構築も計画している。
■ 新生産棟概要
所在地:山口県周南市晴海町1-2(徳山工場)
投資額:約37億円
生産品目:チタン酸バリウム
生産能力:70~80%増(2018年度比)
着工:2019年11月
竣工予定:2021年春
- 農水フーヅ、下関市に中華饅頭の新工場2021年1月25日
- 宇部興産、宇部ケミカル工場内に工場増設2020年12月7日
- テルモ山口D&D、150億円で本社工場増設/21年8月着工2020年11月30日
- 美萩工芸、山口県阿武町に新工場/本社機能一部移転2020年10月27日
- 加治木産業、霧島市で設備投資2020年9月7日
- リープトンエナジー、中国の新工場が竣工2021年1月27日
- アステラス製薬、焼津市に新製造棟/180億円投資2021年1月26日
- 本州印刷、唐津市・浜玉工業団地に新工場2021年1月26日
- 堀場製作所、フランスで研究開発・生産拠点を移転拡張2021年1月26日
- 東京特殊電線、上田事業所の新工場が竣工2021年1月25日