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カネカ、高砂工業所に150億円設備投資

2022年2月8日

 カネカは7日、カネカ生分解性ポリマー「Green Planet」を増産すると発表した。

 近年、プラスチックによる環境汚染が大きな問題となっている。世界的にSingle Useプラスチックは使用禁止となっており、日本でも今年4月から施行されるプラスチック資源循環促進法により使い捨てプラスチックの削減が義務化される。Green Planetは生分解性に加えて、汎用プラスチックと同様の機能を有するため、使い捨てプラスチックによる環境破壊に対する画期的なソリューションを提供できる素材。

 Green Planetで代替可能な使い捨ての汎用プラスチック製品は世界で年間約2,500万トンと推定されている。既に実使用が開始されているストロー、カトラリー、コーヒーカプセル、袋、フィルム等だけでも年間500万トンを超える規模。環境意識の高いブランドホルダーからの引き合いが急増しており、供給能力の増強を求められている。

 今回の新増設をスタートとして、地産地消の方針の下、需要が広がる欧米での増設を順次進める計画。Green Planetは数十万トン規模の事業ポテンシャルを有しており、同社の新たな事業ポートフォリオの核となる。

 Green Planetが使われる用途は多岐に渡り、今後も益々拡大していくと見込まれている。同設備は技術開発途上の実証プラントと位置付けており、更なる新製品開発、プロセス革新による生産性の向上やコストダウンを進め、次期増設に活かしていく計画。

■ 設備投資概要

所在地:兵庫県高砂市高砂町宮前町2-1-8(高砂工業所)
投資額:約150億円
生産品目:カネカ生分解性ポリマー「Green Planet」
生産能力:15,000トン/年(既存設備5,000トン/年と合わせ年20,000トン/年)
稼働予定:2024年1月

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