着々進む工場の ”自動倉庫化”

2017年3月13日

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正確な在庫管理 工場の作業効率向上も


 工場の倉庫の自動化が着々と進んでいる。コンピュータ制御によって在庫管理を正確かつ自動的に行える「自動倉庫」の導入だ。ラックとクレーンの一体構造によって立体保管し、天井までの空間を立体的にフル活用してスペースを最大限に活用できるメリットに加え、コンピュータ管理によって在庫管理を正確かつ容易にできるなどメリットが多い。

ロボットがコンピューター制御で商品を出し入れ、”先入れ先出し”も可能


 営業倉庫だけでなく、工場に自動倉庫を併設することによって、必要な部材や商品を必要な時に必要な作業現場にスムーズに出し入れできる利便性が認められ、工場の作業効率向上に役立つことがメリットとして認められてきたからだろう。立体式なので保管量を大幅に増やせるだけでなく、荷物を平積みにしている場合には古いものから搬出する「先入れ後出し」になることを避けられないが、自動倉庫の場合は、立体保管で在庫管理をコンピュータ制御することによって入庫が新しい物でも必要な時に必要なだけ搬出する”先入れ先出し”も可能になるので工場の作業効率の面でもメリットが大きい。

LED照明生産と物流拠点を兼ね


 生活用品メーカーのアイリスオーヤマが茨城県阿見町の「阿見東部工業団地」に進出する工場は、まさに自動倉庫のメリットを取り入れて新設する工場と言えるだろう。工場用地は約6.3ヘクタール。需要が伸び続けるLED照明の生産工場と、関東圏の物流拠点を兼ねての増設だ。2017年9月に完成し、10月から稼働する予定。

 この工場は延べ床面積約10.9ヘクタール。コンピュータ制御のロボットが商品を出し入れする、最新で最大級規模の「自動倉庫」を整備する。商品を載せるパレットは約5万2千枚が収納可能。初年度に200億円の売り上げを目指す。

 同社は、阿見町に工場を建設する理由について「2016年3月に圏央道が開通することが一番大きい。埼玉の工場で生産したLED照明のプラスチック製部品を1時間ほどで運ぶことができるので即断即決した」と新工場への期待の大きさを述べた。交通アクセスという条件の良さが立地の決め手になったのは明らかだが、自動倉庫を導入することも新工場建設の大きな動機になったのではないかととの想像もできそうだ。

アマゾンの最新鋭自動倉庫 無人搬送車が縦横無尽


 ネット販売大手のアマゾンの最新式の自動倉庫では、ロボット掃除機のような形をした小型低床式無人搬送車が縦横無尽に倉庫内を走り回っていると聞く。このロボットは、指示された製品が収納されている棚を見つけるとその下に入り込み、作業員がいるところまでのルートを見つけて届けるというスグレモノだという。人間の手が全くかからないというわけではないが、作業のほとんどをこのロボットによって自動化できるので、作業が効率化される。

照明、空調不要 大幅な経費削減可能


 さらに、自動倉庫では、働くのが人間ではないので照明や空調が不要で、マンパワーが頼りの従来の倉庫と比べて大幅な経費削減が可能だ。この作業効率の良さが、アマゾンの売りである「即日配達」を可能にしているようだ。

工場から直接お客の自宅へ


 工場にとっても今後、製品の配達サービスのスピード競争は避けられない。工場から直接お客の自宅へという夢のような物流システムの実現に、自動倉庫は不可欠の「武器」になりそうだ。(設備投資ジャーナル 編集部)

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