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三井物産、米・テキサス州で二酸化炭素原料のメタノール製造

2024年1月15日

三井物産は10日、米国のスペシャリティ・化学品大手企業のCelanese Corporation(テキサス州ダラス市)と折半出資で設立したFairway Methanol LLC(以下:フェアウェイメタノール社)の工場(テキサス州パサデナ市)で、周辺プラントから排出する産業由来のCO2を原料としたメタノールの製造を開始したと発表した。

 最大で年間18万トンのCO2を有効利用してメタノールを年間13万トン増産する。これにより、メタノール年間製造能力は163万トンになる。

 今回のメタノール増産は、CO2を回収・有効利用するCCU(Carbon Captureand Utilization)の取組みの一つで、CO2を資源として捉え素材や燃料に再利用することで、大気中への排出を抑制するカーボンリサイクルを実現するもの。これにより、三井物産はフェアウェイメタノール社でのバイオメタノール(マスバランス方式)やデンマークSolar Park Kasso Ap S(ソーラーパーク・カッソー社)でのe-メタノールと共に低炭素メタノールの製品ポートフォリオを拡充する。

 三井物産は中期経営計画2026で、Global Energy Transitionを攻め筋の一つとして定めている。GHG(温室効果ガス)排出量の少ない次世代燃料バリューチェーン構築を進める中で、CCUにより化学品製造時の化石燃料使用量を低減させ、社会全体の持続可能な発展に貢献する。

■ 設備投資概要

所在地:テキサス州パサデナ市(Fairway Methanol LLC)
生産品目:二酸化炭素(CO2)を原料としたメタノール
生産能力:年間13万トン増産(年間製造能力163万トン)

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