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日新電機、前橋製作所にGIS新工場完成

2022年4月12日

 日新電機は5日、前橋製作所内(群馬県前橋市)に、主力製品の一つであるガス絶縁開閉装置(GIS)の新工場を建設したと発表した。

 同社のGISは、工場やビルの66/77kV特別高圧変電所で使用される世界最小クラスの超縮小形GIS「XAE7」や、電力会社向けGIS(GF7)、風力発電やメガソーラーの連系設備として数多く導入され、国内トップクラスのシェアを誇る。

 今後も、再生可能エネルギー普及の加速・拡大に伴うGISの需要増加や、更新が見込まれる高度経済成長期に納入したGISの増産に対応するため、「革新的なスマ-ト工場」として一新した。

 新工場は、建物や設備を刷新し、工場内の物流効率の向上を図り、製品を一気通貫で流せる無駄のない最適生産ラインを構築することでGISの生産能力を最大で約1.5倍(2018年度比)に増強。

 また、SDGsの視点から動線やクレーン移動の削減、検査の自動化、主作業・付帯作業の改善で、電力使用量を1ユニット当たり約30%削減。さらにSF6ガスについても、最新設備導入により排出量の削減につなげる。

 加えて、生産ラインにネットワークカメラを設置し、各職場に大型モニターを設置することで、製品の製作状況や生産設備稼働状況を見える化。また、3D-CADとの連携や最新の生産技術・自動化設備を積極的に導入することで高い生産性とリードタイムの短縮を実現する。

 同社は前橋製作所を皮切りに、省人化に向けたIoTの技術を取り込み、スマート工場の全社展開を図る。今後の市場変動による需要の変化に柔軟に対応できる最適生産体制を実現させ「VISION2025」で掲げている連結売上1600億円・連結営業利益200億円の達成を目指す。

■ 新工場概要

所在地:群馬県前橋市総社町総社2121番地(前橋製作所内)
投資額:約35億円
建築面積:約7,660㎡
延床面積:約9,800㎡
建屋概要:鉄骨造/地上2階建て
生産品目:GIS
着工:2021年2月
竣工:2022年4月5日
稼動開始:2022年4月6日より順次

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