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大同特殊鋼、愛知の2工場に36億円投資

2025年7月1日

大同特殊鋼は6月30日、高合金の生産体制を強化するため、星崎工場(愛知県名古屋市)で棒鋼圧延ラインを増強し、知多第2工場(愛知県知多市)に高合金棒鋼の検査ラインを新設すると発表した。

 投資総額は36億円で、2027年3月までに稼働を開始する予定。この投資により、製造可能な鋼種とサイズの拡大、高品質な製品の生産が可能となる。これまで群馬県渋川市の渋川工場で主に担っていた高合金の一部生産を名古屋地区の圧延工場に移管し、渋川工場の余力を他製品の拡販に活用する。

 同社は2026中期経営計画で、生産機能の最適化と成長市場製品の拡販を掲げており、今回の投資もその一環となる。具体的には、知多工場での一貫製造プロセスの効率化、渋川工場での高合金製造能力強化、星崎工場と知多第2工場での高機能素材製造能力拡充を進めている。高合金は耐熱性と耐腐食性に優れ、航空機エンジンや化石燃料掘削分野で使用され、今後の航空旅客需要やエネルギー需要の増加に伴い需要拡大が見込まれている。

■ 設備投資概要

投資総額:36億円
稼働開始予定:2027年3月まで

◇ 星崎工場
所在地:名古屋市南区大同町二丁目30
増強設備:棒鋼圧延ライン

◇ 知多第2工場
所在地:愛知県知多市北浜町11番20
増強設備:高合金棒鋼の検査ライン

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