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大王製紙、三島工場でフラッフパルプ生産設備が稼働

2023年7月27日

大王製紙は25日、三島工場(愛媛県四国中央市)に新設したフラッフパルプの生産設備が稼働を開始したと発表した。

 フラッフパルプは、ロールパルプから解繊した綿状パルプで、高分子吸収材と混合して紙おむつや生理用ナプキン等の吸収体商品に使用されている。主に針葉樹を原料とする漂白クラフトパルプであり、輸入品が大半を占めている。

 新設備は、三島工場で洋紙を生産していた15号抄紙機を改造したもので、外部調達していたフラッフパルプの一部内製化により、吸収体商品の安定供給体制を強化する。

 同社グループは今後の更なる成長に向け、洋紙需要の減少に柔軟に対応し、紙・板紙事業から成長エンジンであるホーム&パーソナルケア事業へウエイトシフトする方針を掲げている。
同社は2022年6月に(株)リブドゥコーポレーション、トータルケア・システム(株)と共同で、使用済み紙おむつのリサイクル事業に関する研究を開始した。今後のリサイクル事業の確立と、生産を開始したフラッフパルプの内製化により、再生パルプを混ぜ合わせたフラッフパルプを自社の紙おむつに使用することで、紙おむつの水平リサイクルフローの完成を目指す。

■ 設備投資概要

設置工場:大王製紙 三島工場
所在地:愛媛県四国中央市三島紙屋町5−1
設備投資額:約60億円
生産品種:フラッフパルプ
生産能力:月産7,500t
営業運転開始:2023年7月

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