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大王製紙、三島工場でCNF複合樹脂の新設備稼働

2025年8月1日

大王製紙は7月29日、セルロースナノファイバー(CNF)複合樹脂「ELLEX-R67」の商用生産を開始したと発表した。

 同社は愛媛県四国中央市の三島工場で、年産2,000トンのCNF複合樹脂製造設備を新たに稼働させた。新設備は従来のパイロットプラントの20倍の生産能力を持ち、日本最大規模の商用プラントとなる。商用化にあたり、同社はNEDOの助成事業で開発したCNFの前処理や複合樹脂の製造プロセスを基盤とし、自動車部材や家電製品などの用途に対応可能な品質と供給体制を構築した。CNFの分散性改善やエネルギー効率化も実現し、製造コスト低減と高品質化を目指す。

 今後は自動車部材を主なターゲットとし、建材や物流資材などにも用途拡大を進める方針で、供給量の増強とグレードの拡充を通じて、CNFの社会実装と事業化を推進する。

■ 設備投資概要

設置工場:愛媛県四国中央市三島紙屋町5-1(三島工場)
設備投資額:約40億円
生産品種:CNF複合樹脂「ELLEX-R67」
生産能力:年産2,000トン
営業運転開始:2025年7月

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