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アイリスオーヤマ、角田工場で医療用マスク・除菌ウェットティッシュ増産

2020年11月24日

 アイリスオーヤマは19日、医療用マスク、除菌ウェットティッシュを宮城県角田工場で生産し、生活必需品の備蓄倉庫として、第2倉庫を増設すると発表した。

 同社は、これまで中国の大連工場と蘇州工場の2拠点の生産に加えて、角田工場へのマスク生産設備導入により、日本国内に月2億3千万枚を供給できる体制を構築している。また、中国での感染拡大時にマスクの重要資材である不織布(メルトブロー、スパンボンド)の調達が困難になった経緯を踏まえ、同工場内に資材製造設備も新たに導入することで内製化率を高め、中国一国に依存する供給体制を見直している。

 今後、新型コロナウイルス感染症の第3波やインフルエンザも含めた冬の流行も想定され、医療提供体制の再構築と新型コロナウイルス感染症への一層の対策が急務となっている。医療用N95マスクは、新型コロナウイルスの世界各地での感染拡大により、世界的に不足が続いている。特に医療機関ではN95マスクの使用が推奨されているが、多くの市中病院では入手しにくい状況が続いている。また、幅広い世代における除菌に対する意識の高まりに伴い、「除菌ウェットティッシュ」をはじめとする除菌関連商品の品薄状態も続いている。

 こうした状況を受け、同社は今回「医療用N95マスク」と「除菌ウェットティッシュ」を日本国内で新たに生産する。さらに、マスクを中心とした新型コロナウイルスの感染症対策や生活必需品の備蓄倉庫として活用するため「つくば工場」の敷地内に第2倉庫を増設する。

■ 設備投資概要

◇ 角田工場 追加投資概要
所在地:宮城県角田市小坂上小坂1番
投資額:約10億円
追加生産アイテム:医療用N95マスク、除菌ウェットティッシュ
生産能力:医療用N95マスク 1万枚/月、除菌ウェットティッシュ 100万個/月
稼働時期:2021年秋

◇ つくば工場 第2倉庫概要
所在地:茨城県稲敷郡阿見町大字星の里26
投資額:約25億円
延床面積:17,833㎡
新規雇用予定:50名
竣工時期:2021年度中

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