工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

三菱重工業、下関の航空機工場が竣工/ボーイング「787」向け複合材主翼の増産

2015年9月19日

 三菱重工業(本社:東京都港区)は16日、米国ボーイング社の中型ジェット旅客機「787」向け複合材主翼の増産をする航空機工場の拡張工事を完成させ、16日に竣工式を開催したと発表した。

 2006年から下関造船所の大和町工場内にある航空機工場で稼働している主翼に組み込まれる補強用部材のストリンガー(縦通材)の生産設備の増強を行い、複合材を積層した後に高温高圧で焼き固めるオートクレーブ(複合材硬化炉)や部品加工用の切断装置などを順次稼働させていく予定。

 同工場で生産されたストリンガーは、名古屋航空宇宙システム製作所の大江工場(名古屋市港区)に輸送され、これらを取り付けて主翼構造体を組み立て、ボーイング社に出荷する。現在、大江工場の増産準備も順調に進められているという。

 ボーイング787は現在、月産10機生産しているが、2016年から12機、2020年からは14機に増やす計画。投資額は設備も含め約38億円、延床面積は4000㎡拡張。新規に50名を雇用予定。2016年1月の稼働開始を予定する。

■ 新工場概要

所在地:山口県下関市東大和町2-16-1(既存工場敷地内)
投資額:約38億円
延床面積:約4,000㎡(増設分)
事業内容:ボーイング「787」向け複合材主翼の生産
新規雇用予定:50名
竣工:2015年9月
稼働開始予定:2016年1月

このエントリーをはてなブックマークに追加