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日本製紙、江津工場でCNF量産設備が稼働

2017年9月27日

 日本製紙(東京都千代田区)は26日、島根県江津市の江津工場内に建設を進めていた食品・化粧品向けのセルロースナノファイバー(以下:CNF)量産設備が完成し稼働を開始したと発表した。

 江津工場のCNF量産設備では、食品添加物として製造販売の実績があるカルボキシメチルセルロース(以下:CMC)の製造技術を応用し、年間30トン以上のカルボキシメチル化CNF(以下:CM化CNF)を製造することができる。

 CM化CNFは、繊維幅が数nm~数十nmのミクロフィブリルセルロースで、温度による粘度変化が小さい、曳糸性がない(ネバツキがない)、チキソ性を有するなど、CMCをはじめとする従来の添加剤(増粘剤)にはない特長を持つことから、食品・化粧品などの新規添加剤としての実用化が見込まれている。

 江津工場では、今回の量産設備の稼働を機に、すでに確立している「水分散したCNFを固形化する技術(水分率10%以下)」を用いて、粉体でのCNFサンプル供給を本格的に開始する。

■ 設備投資概要

所在地:島根県江津市江津町1280(江津工場)
投資額:約11億円
主な生産品目:食品、化粧品向けCNF
年間生産量:30トン以上/年(将来的には100トン/年)
完成・稼働開始:2017年9月

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