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パナソニック、チェコでヒートポンプ式温水暖房機の増産

2022年9月5日

 パナソニックは2日、欧州で需要が拡大しているA2W(Air to Water:ヒートポンプ式温水暖房機)の生産体制強化に向け、チェコ工場に対して2025年度までに約200億円を投資すると発表した。

 大気中の熱を集めて利用するヒートポンプ式温水暖房機は、化石燃料を用いた従来の燃焼系暖房に比べてCO2排出量を抑えることができる環境に配慮した暖房システムとして、欧州で需要が伸びている。

 同社では2018年から、チェコ共和国・ピルゼン市にある工場(パナソニックAVCネットワークスチェコ:略称PAVCCZ)でA2Wの室内機生産をスタートし、欧州市場に密着した迅速な対応、地産地消を進めてきた。現在、欧州では、環境意識の高まりやエネルギー事情により、急速にガスから電気への転換が進んでおり、需要の増大に応える生産体制の構築が急務となっていた。

 今回の投資により、PAVCCZでは現在の室内機生産に加えて、来年度には室外機の生産も開始し、2025年度には年産50万台規模までの引き上げを目指す。

 同社のA2Wは低外気温時でも暖房能力を維持できる独自のヒートポンプ技術に強みがある。昨年度からはIoTを活用したメンテナンスビジネスをデンマークでスタートさせるなど、各国での販売体制強化を通じて、事業拡大を続けている。

■ 設備投資概要

所在地:U Panasoniku 1, 320 84 Plzen, CZECH REPUBLIC
投資額:約200億円
事業内容:ヒートポンプ式温水暖房機の製造

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