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富士フィルム、ベルギーで半導体材料の設備増強

2023年5月2日

 富士フィルムは4月28日、電子材料事業をさらに拡大するため、欧州の半導体材料工場の製造設備を増強すると発表した。

 今回、伸張する欧州の半導体市場などに対して製品供給能力を拡大するため、ベルギーにある半導体材料工場に約45億円の設備投資を行う。製造タンクや品質評価機器を導入し、ポリイミド、現像液やクリーナーなどのフォトリソ周辺材料といった最先端半導体材料の生産能力を大幅に増強する。
また、クリーンルームを増設するなど、研究開発や品質保証を行う設備を拡張。半導体製造の前工程だけでなく後工程でも需要が高まるポリイミドなどの新規開発を加速させるとともに、品質保証体制を強化する。稼働開始は2025年を予定している。さらに、工場敷地内に太陽光発電パネルを設置するなど、環境負荷の低減にも取り組む。

 富士フイルムは、電子材料事業をさらに拡大するため、積極的な設備投資を行っている。現在進行中の中期経営計画「VISION2023」(2021-2023年度)では、電子材料事業で研究開発と設備投資をあわせて1,100億円(3年間累計)の成長投資を計画。CMPスラリーの生産設備の導入(日本)やイメージセンサー用カラーフィルター材料の新工場の建設(韓国)などを決め、最先端半導体材料の生産能力の増強を進めている。

■ 設備投資概要

会社名:FUJIFILM Electronic Materials (Europe) N.V.
所在地:ベルギー・ズウェインドレヒト
総投資額:約45億円
主な投資内容:ポリイミド、現像液やクリーナーなどのフォトリソ周辺材料の製造設備の増強、ポリイミドなどの研究開発や品質保証の設備増強(クリーンルームの増設など)、倉庫の増設、工場敷地内への太陽光発電パネルの設置
着工:2023年4月27日
稼働開始予定:2025年

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