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ADEKA、千葉工場で半導体材料の生産設備完成

2023年5月29日

 ADEKAは25日、千葉工場に建設を進めていたEUV(極端紫外線)フォトレジスト向け光酸発生剤の生産設備が完成し、竣工式を行ったと発表した。

 5G通信の拡大やAI、メタバースをはじめとした高度ICT社会の実現に欠かせない半導体は、情報処理の高速化や消費電力の低減を背景に微細化による高集積化が進んでいる。なかでもデバイスの頭脳を担うロジック半導体は微細化が急激に進行しており、新規材料ニーズが高まっている。

 同社は、半導体の微細化に欠かせない先端材料の提供を通じて、情報・電子化学品の事業拡大を進めてきた。ロジック半導体向けでは、先端リソグラフィ工程で使用するフォトレジスト向け光酸発生剤「アデカアークルズ」シリーズは、光制御技術とメタル管理技術で世界トップクラスの性能を有しており、販売が伸長している。

 今回、微細化進行によるEUV露光向けフォトレジストの需要増加に備えて2021年に建設を決定していた生産設備を竣工させた。竣工した生産設備では、生産能力が従来の2倍以上となる。また、新たなプロセス技術を投入したほか、最先端設備の導入で品質管理能力を高め、1ppb未満の低メタル管理を実現する。さらに、次世代向け新製品を想定した生産設備も導入している。

■ 設備投資概要

所在地:千葉県袖ケ浦市北袖3-1(千葉工場)
投資額:約27億円
延床面積:1,698㎡(2020年度時点:280㎡)
能力増強:従来比2倍以上
稼働予定:2023年8月

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