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ADEKA、茨城県神栖市に新プラント建設/32億円投資

2025年11月5日

ADEKAは10月31日、鹿島化学品工場に次世代EUVリソグラフィ(高NA EUV)向けMOR用金属化合物の新プラントを建設すると発表した。

 高度ICT社会の進展により半導体の高集積化と高性能化が進むなか、EUV露光技術の進化に対応するため、新しいタイプのフォトレジストであるMOR(金属酸化物レジスト)向け材料の需要拡大を見込み、専用プラントを新設する。

 MOR用金属化合物はEUV吸収率やエッチング耐性を向上させるキーマテリアルで、同社のALD材料技術を応用して製品化された。既に鹿島化学品工場内で量産と供給を開始しており、今回の新設により高NA EUV露光の本格導入を見据えた量産体制を整備する。

 新プラントには将来的な増産スペースを確保し、需要拡大への対応とともに、次世代リソグラフィ工程に向けた新規材料の製造も検討する。また、2026年1月には埼玉県久喜市の久喜開発研究所内に新研究棟が完成予定で、ALD材料、CAR、MOR向け材料の開発体制をさらに強化する。

 今回の設備投資を通じて、先端半導体リソグラフィ工程の技術革新を素材面から支え、次世代MOR用材料の供給とともに、先端CAR向け材料分野で世界トップシェアを目指す。

■ 新工場概要

所在地:茨城県神栖市東和田29番地(鹿島化学品工場)
投資額:32億円
延床面積:1,050㎡
着工予定:2026年4月
営業運転開始予定:2028年4月

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