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古河電工、岩手県北上市にDFBレーザ新工場

2025年12月18日

古河電気工業は12月17日、380億円を投じて信号光源用高出力DFBレーザダイオードチップの新工場を設立し、タイ工場に一部生産ラインを導入すると発表した。

 クラウドサービスや生成AIの普及でデータセンタの通信トラフィックが増加し、ネットワーク伝送速度は400Gbps以下から800Gbpsや1.6Tbpsへ高速化が進んでいる。データセンタ向け光トランシーバではシリコンフォトニクス技術の採用が広がり、単一波長で高出力なDFBレーザダイオードチップの需要が急増している。次世代ネットワークスイッチ装置であるCPO向け外部光源ELSFPへの採用も見込まれている。

 グループ会社の古河ファイテルオプティカルデバイスは、ジャパンセミコンダクター岩手事業所内の工場建物を借用し、DFBレーザダイオードチップの製造工場「岩手工場」を新設する。延床面積は約6000m²で、東芝グループとして半導体製造実績を持つ同社の協力を得て高効率・安定供給体制を構築する。量産開始は2028年4月。

 また、タイのグループ会社Furukawa FITEL(Thailand)の第二工場(2026年2月竣工予定)に、DFBレーザダイオードチップの検査・組立などの設備を導入する。岩手工場とタイ第二工場を組み合わせた生産体制により、2028年の同チップ生産能力を2025年度比5倍以上に高める計画。

■ 新工場概要

名称:古河ファイテルオプティカルデバイス 岩手工場
所在地:岩手県北上市北工業団地6番6号(ジャパンセミコンダクター 岩手事業所内)
延床面積:約6000m²
量産開始時期:2028年4月

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