脳を再生できる!? サンバイオ、「再生細胞薬」開発で株価大化けの予感

2017年5月9日

画像

 「失われた脳細胞は再生不可能」常識覆す画期的医薬品、誕生か?
 「この会社、大化けしそうだね」…。医療関係者の間でこんな風にささやかれている会社があるのをご存じだろうか。米国で起業し、2015年に本社を日本(東京都中央区)に移し東証マザーズ市場に上場した医療ベンチャー「サンバイオ社」だ。同社が開発し、新薬承認を目指して国内で治験を重ねている薬が、梗塞や出血、外傷などで壊死した脳細胞に投与することによって再生させる再生医療に使われる医薬品だ。「失われた脳細胞は再生できない」との常識を根本から覆す再生医療として注目されている。再生医療といえばヒト体細胞から作製するiPS細胞が有名だが、この再生細胞薬は、骨髄由来の「幹細胞」から作製した細胞を「薬」として使う。その薬品名が、社名をそのまま冠した「サンバイオ」だ。脳細胞の再生医療は1990年代後半から注目されてきた。東ヨーロッパのアルメニア共和国で脳梗塞患者の半身麻痺の機能回復効果が確認され、米国では、サンバイオ社によるスタンフォード大学での治験が順調に進み、画期的医療として認知されてきた。同社は本社を日本に移して安価で大量生産が可能な「他家移植」による量産体制を整えて普及を図っており、「数年のうちに実用化を」と意気込んでいる。

「技術は一流、実用二流」返上へ 薬事法改正を追い風に


 日本では、札幌医科大学で、経静脈投与による治験が行われ、「脳梗塞に伴う神経症候に治療効果がある」との基礎研究結果が相次いで報告されている。医薬品としての展開は、サンバイオ社が、安価で大量生産が可能な「他家移植」による量産体制を整えて普及を図っており、「数年のうちに臨床現場での実用化」を目指している。このほか、大日本住友製薬なども治験を重ねて実用化に向けた研究を進めている。新薬品の承認については、日本の薬事法は高いハードルがあることで知られ、以前から「技術は一流、実用二流」と揶揄され、せっかく良い薬を開発しても、安全性と効果をダブルチェックしながら進める治験に長い期間が必要で、治験を重ねているうちに海外メーカーに先に実用化されるという苦い経験をしてきた。厚生労働省は、再生医療の促進には特に力を入れており、早期承認に向けて薬事法を改正し、安全性と効果の確認を並行しながら治験を進めていけるようにかじを切ったのだ。

社長言明「数年以内に実用化」


 サンバイオ社が「数年のうちに実用化を目指す」と公言する背景には、再生医療を早期実用化させる目的で制定された「再生医療推進法」を背景とする薬事法改正による”恩恵”を受けることがあるのは明らかで、冒頭の医療関係者らの”大化け”の見立ても、このあたりからきているようだ「クローズアップ現代」には、サンバイオの創業社長である森敬太氏が登場し、改正薬事法による早期承認への自信と期待をにじませた。この医薬品が、脳出血などの後遺症に悩む患者やその家族に朗報になるであろうことは容易に想像でき、サンバイオの新薬承認に向けての今後の成り行きは、患者や医療関係者だけでなく、投資家にとっても目が離せそうにない。

このエントリーをはてなブックマークに追加
関連ニュース
最新ニュース
記事検索
アクセスランキング
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
施設別検索
月間アーカイブ