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味の素、川崎工場を増設/CookDoの生産能力拡大

2015年12月11日

 食品大手の味の素(東京都中央区)は9日、14月7月に着工した川崎工場のCook Do®生産設備増強工事を完了し、16年1月より本格稼働を開始すると発表した。

 14年度のメニュー用調味料市場は、調理の簡便化、調味の外部化ニーズの高まりなどにより、10年度比約110%、約780億円(消費者購入ベース)の規模に拡大。同社のメニュー用調味料の売上げも、2012年に発売した和風・洋風メニュー用調味料Cook Do® きょうの大皿®が牽引し、10年度に比べ約140%と大きく伸びている。

 今回の増設では、レトルト殺菌設備の導入と充填・包装設備の増強を行い、生産能力を向上させた。レトルト殺菌設備には、製品への熱負荷を低減する方式を採用し、風味や色調などの品質向上を図る。また、殺菌時に使用する熱水の再利用により、生産工程におけるCO2排出量を約30%削減。充填・包装工程では、新たに製品パウチの搬送用パラレルロボットを導入し、省スペース化、少人化した生産体制を構築する。

 新設備の稼働に合わせ、川崎工場でのCook Do®の生産品目を、Cook Do®<回鍋肉用><青椒肉絲用><麻婆茄子用>や「Cook Do® きょうの大皿®」<豚バラ大根用>などの主力品種に集約し、事業基盤の強化を目指す。

 今回導入した生産設備を工場内の通路からガラス越しに見学することができる、工場見学コースを16年5月に開設する計画をしている。

■ 増設概要

所在地:神奈川県川崎市川崎区鈴木町1番1号(同社 川崎工場内)
投資額:約23億円
延床面積:7,895㎡(従来工場と同敷地内の別工場に設備移転・増強)
生産能力:9500万個/年
着工:2014年7月
稼働開始予定:2016年1月

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