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新光電気工業、新井工場に280億円投資/半導体メモリー向けプラスチック基板増産

2022年8月1日

 新光電気工業は7月29日、新井工場(新潟県妙高市)で半導体メモリー向けプラスチックBGA基板を増産すると発表した。

 社会・経済のデジタル化の進展とともに、今後、半導体は幅広い分野で用途を広げ、市場はさらに拡大することが想定されている。同社は、高性能半導体向けフリップチップタイプパッケージ、半導体製造装置用セラミック静電チャックをはじめ、高い成長が見込まれる市場分野向けに重点的に経営資源を投下してきたが、今回、半導体メモリーの小型・薄型化に対応するプラスチックBGA基板の増産を図るため、設備投資を行う。

 同社のプラスチックBGA基板は、スマートフォン・自動車向けの半導体メモリーや、自動車向けのECU(Electronic Control Unit)を搭載する半導体パッケージとして数多く使用されている。今後、AI、IoTの活用の進展、5Gの普及等による飛躍的なデータ通信量の増加や、インフォテインメントシステムをはじめとする自動車のさらなる電装化等を背景として、半導体メモリーは高速・大容量化がさらに進み、需要拡大が見込まれるとともに、微細・薄型・低電力のニーズが高まることが想定されている。

 同社は、これらの対応を目的として、微細化・薄型化の先行技術MSAP工法によるプラスチックBGA基板の生産能力増強を図るため、新井工場内に新棟を建設する。新棟では使用する電力を100%再生可能エネルギーでまかなう計画。

■ 設備投資概要

所在地:新潟県妙高市姫川原921-3(新井工場)
投資額:280億円
延床面積:14,000㎡
構造:鉄骨造 3階建て(一部4階)
生産品目:半導体メモリー向けプラスチックBGA基板
生産能力:現行比約2倍程度(新ライン(2023年度稼働予定)による寄与分を含む)
着工予定:2024年度
竣工予定:2025年度
稼働開始予定:2026年度

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