工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

太陽石油、山口事業所でスチレンモノマーの生産終了

2022年12月26日

 石油製品の精製・販売を行う太陽石油(東京都千代田区)は23日、山口事業所におけるスチレンモノマーの製造事業を終了すると発表した。

 同社は、三井化学からスチレンモノマーの製造事業を譲り受け、2004年1月に山口事業所を開設。以来、同事業所では設備の拡充と合理化を進め、国内外の需要に対応してきた。

 一方、近年は世界的にカーボンニュートラルに関する取り組みが急速に進んでおり、将来に向け、サステイナブルな事業体制を構築することの重要性が高まると同時に、中国を中心に製造プラントの新増設が相次ぐなど、今後のスチレンモノマー市場は不透明な事業環境が続くことが想定されている。

 こうした事業環境を踏まえ、山口事業所の土地・設備をはじめとした経営資源を新事業での活用を考え、既存のスチレンモノマー製造事業を終了し、同事業所の事業転換を図る。事業終了の具体的な時期等については、諸般事情を考慮しつつ、適宜、判断していく。

 今後の同事業所の活用については、同社と地域におけるあらゆる事業の選択肢を検討する。また、同事業所に勤務する全従業員について、雇用を継続するとしている。

■ 山口事業所概要

所在地:山口県宇部市大字西沖ノ山字西沖13番地3
敷地面積:298,000㎡
従業員:65名(2022年12月1日現在)
製造設備:エチルベンゼン製造装置 397千トン/年
    :スチレンモノマー製造装置 370千トン/年
操業開始:1994年4月

このエントリーをはてなブックマークに追加