工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

スズケン、大府市の新物流センターが稼働開始/投資額92億円

2016年4月6日

 医療用医薬品卸売大手のスズケン(愛知県名古屋市)は4月1日、愛知県大府市に竣工した名南物流センターが4月5日より稼働を開始すると発表した。

 新物流センター稼働により、保険薬局市場の伸び率が高い名古屋市南部エリアにて、顧客への納品リードタイムの短縮を図るとともに品切れの削減をすることで、物流サービス水準の向上を図る。

 愛知県江南市で稼動している江南物流センターと連携し、豊富な品ぞろえを実現することで、東海・北陸・長野エリアの物流サービス水準の向上を図る。

 地震などの災害時においても安定的に医薬品を供給できるよう災害対策を施し、中部圏の更なるBCP対応の強化を図る。

 立地は、海抜20メートルに位置し、液状化の危険度も低く、今後予想される大規模地震が発生した際にも被害が少ない立地。加えて、伊勢湾岸自動車道や名古屋高速道路などが交差する国内最大規模の名古屋南ジャンクションの隣に位置し、最寄りのインターチェンジまで車で数分の場所に位置している。

 災害時には、災害拠点病院への商品供給に対応するために、物流センター1階を配送拠点として活用できるようなレイアウトとし、移動や組み替えが容易な簡易ラックを取り入れている。

 非常時には、建物本体に免震構造を採用し、地震の揺れで生じる商品の落下を防止。停電時にも物流センター全体を連続72時間稼働できる自家発電装置を完備。断水時に1000人が1週間程度使用できる飲料水を20トン確保できる受水槽を完備。

 さらに、物流センター内で働く方の3日分の非常食や飲料水を備蓄する。また、災害時にヘリコプターが離着陸できる緊急離着陸場を確保し、近隣の消防署とも連携する。

 温度管理は、保冷品専用の入荷口にドックシェルターを設置。外気に触れることなく、直接保冷庫内へ搬入することで、厳格な温度管理を実現。また、保冷品の輸送についても、2~8℃を12時間維持できる専用の保冷カゴ車を使用している。

■ 新物流センター概要

名称:名南物流センター
所在地:愛知県大府市共和町炭焼1番地45
投資額:約92億円(土地、建物、マテハン、システム等含む)
敷地面積:約33,957㎡
延床面積:約27,139㎡
構造・規模:地上3階建・鉄骨免震構造
保管可能品目:36,000品目
カバーエリア:愛知県の南部、西部、三河エリアおよび三重県全域
出荷能力:年商約2500億円の処理能力
稼働開始:2016年4月5日
出荷開始日:2016年4月25日

このエントリーをはてなブックマークに追加