川崎重工、神戸工場でCO2回収実証設備を建設
2025年7月16日
川崎重工は14日、神戸工場で新開発の低濃度CO2分離回収技術の実証設備を整備すると発表した。
2025年10月の竣工を目指し、Direct Air Capture(DAC)とPost-Combustion Capture(PCC)の技術実証を行うための設備建設に着手した。Kawasaki CO2 Capture(KCC)技術を活用し、大気とガスエンジン発電所の排ガスからCO2を回収する。新たに開発した固体吸収剤を使用し、未利用熱を活用して蒸気を生成することでエネルギー消費の削減を図る。
同社が過去に日本国内と米国で行った発電所での実証成果を活かしており、PCCは分散型発電設備への初適用となる。DACには将来の大規模展開を見据えたモジュール構成を初採用し、今回整備される設備は国内最大級となる。
新設備を活用し、今後の大規模展開に向けた技術検証を進めるとともに、設備改良や吸収剤の開発を自社で行い、CO2回収事業の推進を加速させる。
■ 設備投資概要
所在地:兵庫県神戸市中央区東川崎町3丁目1番1号(神戸工場)
設備:低濃度CO2分離回収技術の実証設備
竣工予定:2025年10月