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富士フイルム、英で抗体薬原薬新棟建設

2026年2月24日

フジフイルム・バイオテクノロジーズは2月12日、英国拠点に抗体医薬品の原薬製造棟とプロセス開発ラボを新設したと発表した。

 バイオ医薬品の開発・製造受託需要が世界的に拡大するなか、プロセス開発から治験薬製造、商業生産まで一貫対応できる体制を整える狙いがある。総額約4億ポンドを投じ、同社英国拠点はバイオ医薬品CDMOとして国内最大規模となる。

 新設した原薬製造棟は2026年前半の稼働開始を予定する。世界最大級のシングルユース仕様となる5000Lと2000Lの動物細胞培養タンクを含む総容量1万9000Lの設備を備え、スペースに余裕を持たせることでタンク増設による生産能力拡張に対応できる設計。GMP基準に基づき培養から精製までの連続生産が可能で、自社開発の精製装置「SymphonX」を導入し、連続製造とバッチ製造を切り替え可能。製造プロセスは燃料の電化を進め、再生可能エネルギー電力の活用を見込む。

 同時に新設した「Bioprocess Innovation Centre UK」は、連続生産にも対応したプロセス開発ラボとして、多様な条件下での実験検証を迅速に行える設備を導入した。GMPに基づく品質管理機能を強化し、グローバルのプロセス開発中核拠点と位置づける。

 今回の投資では、設備や品質管理システムを共通化する「kojoX」アプローチを中小規模製造拠点として初採用した。2027年稼働予定の富士フイルム富山化学のバイオ医薬品CDMO工場と同様の設備・品質管理システムを導入し、両拠点間の技術移管の迅速化や建設リードタイムの短縮を図る。英国拠点の設備増強を通じ、国際的に拡大するバイオ医薬品需要に対し、安定供給体制の強化を進める。

■ 新棟概要

拠点名:FUJIFILM Biotechnologies UK Limited(英国ビリンガム市)
総投資額:約4億ポンド
導入機器:原薬製造棟 / シングルユース5,000L動物細胞培養タンク3基、シングルユース2,000L動物細胞培養タンク2基
    :総容量 / 19,000L、当社独自開発の精製装置SymphonX
    :プロセス開発ラボ / 細胞培養・精製のプロセス条件の実験・分析機器など
床面積:プロセス開発ラボ / 9,500m²、原薬製造棟 / 10,219m²
稼働時期:2026年前半

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