工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

富士フイルム、米国ノースカロライナにバイオ医薬品新工場

2025年9月30日

富士フイルムは25日、子会社のFUJIFILM Biotechnologiesが米国ノースカロライナ州ホーリースプリングス市に大型バイオ医薬品製造工場を建設し、24日に開所式を行ったと発表した。

 急速に拡大する抗体医薬品の製造委託需要に対応するため、総額32億ドルを投資し米国新拠点を建設。一次投資設備として2万リットルの動物細胞培養タンク8基を設置し、今年中に稼働を開始する。さらに2028年に同規模の培養タンクを8基追加し、北米における最大級の原薬生産能力を確保する。

 米国新拠点はデンマーク拠点と設計・設備・品質管理システムを共通化するアプローチ「kojoX」で建設され、2026年には製剤から包装まで一貫した受託体制を整える。従業員数は現在680名で、2031年までに1,400名規模に拡大する。

 また、持続可能性への取り組みとしてバーチャルPPAを通じ再エネ電力証書を購入し、同拠点の電力使用に伴うCO2排出量を実質ゼロとする。同社はデンマーク拠点の増設や富士フイルム富山化学による富山県での新拠点建設も進めており、2028年までに米欧で合計36基の大型培養タンクを保有する計画。

■ 新工場概要

所在地:米国ノースカロライナ州ホーリースプリングス市
投資総額:32億ドル
事業内容:抗体医薬品の製造
従業員数:2031年までに1,400名規模に拡大(現在680名)
開所式:2025年9月24日

このエントリーをはてなブックマークに追加