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太陽化学、本社敷地内に新工場/ハラール対応のショ糖エステルを製造

2015年11月24日

 食品用の乳化剤や安定剤、鶏卵加工品などの食品素材を製造する太陽化学(三重県四日市市)は16日、大阪大学発ベンチャーのマイクロ波化学と食品添加物の製造を目的とする合弁会社「ティエムティ」を設立、ショ糖エステルを主とする界面活性剤の製造を行う新工場を建設すると発表した。

 マイクロ波化学は2007年に大阪大学に設置したマイクロ波化学共同研究講座の研究成果をもとに設立され、電子レンジにも使用されているマイクロ波を用いて、省エネルギー、高効率、コンパクトを実現する革新的なものづくり技術を独自開発。最近ではドイツの世界最大化学メーカーBASF社とも共同開発契約を締結している。

 新会社のティエムティはマイクロ波化学が開発したマイクロ波エマルジョン法を導入し、これまで技術的な参入障壁の高さから困難だったショ糖エステル市場へ新規参入する。従来品よりも高品質高純度な製品を製造しながら、反応部の消費エネルギーは1/2に抑えることが可能となるという。

 新工場では、ハラール対応したショ糖エステルを主とする界面活性剤を製造。2015年12月の着工、2016年中頃の商業運転を開始し、生産能力は年産約1000トンを予定している。また、今後数年以内に東南アジアへ食品用乳化剤の生産を展開していく計画をしている。

■ 新工場概要

所在地:三重県四日市市山田町字向山800(太陽化学(株)、南部工場敷地内)
延床面積:394㎡
構造:鉄骨造2階建て
主な生産品目:ショ糖エステルを主とする界面活性剤
製造能力:年産約1000トン
着工予定:2015年12月
商業運転開始:2016年中頃

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