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デンカ、大牟田工場でEV向け窒化珪素増産

2020年11月6日

 デンカは5日、福岡県大牟田市の大牟田工場で製造する窒化珪素を現行比約3割増強すると発表した。

 近年、EVの普及に伴い、放熱材料市場の伸長だけでなく、車載部品の高性能化により、高熱伝導性や高信頼性等、その要求水準が飛躍的に高まっている。同社の窒化珪素は、高熱伝導性をはじめ高強度、耐摩耗性、高信頼性等の特長から、車載駆動用インバーター向け放熱基板や風力発電向けベアリングボール、半導体製造装置など構造材用途において高く評価されている。

 今回の設備投資により、安定供給体制を強化するとともに多様なユーザーニーズに対応する。

 また、今後需要の増加が見込まれるリチウムイオンバッテリー向け超高純度アセチレンブラックの安定供給に努めるとともに、5G用途のLCPフィルムや低誘電絶縁材料(LDM)等、機能性セラミックス以外の新素材開発も進め、環境・エネルギー分野において2022年度の営業利益200億円達成を目指す。

■ 設備投資概要

所在地:福岡県大牟田市新開町1番地(大牟田工場)
投資内容:設備増設による能力増強
増産品目:窒化珪素
生産能力:現行比から約3割増強
稼働予定:2022年度下期

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