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旭化成、コンパウンド生産・技術センターに新設備導入

2022年10月17日

 旭化成は11日、栃木県壬生町のコンパウンド生産・技術センターに開発用押出機の導入を決定したと発表した。

 同社はコンパウンド事業強化の施策の一つとして、現在、栃木県にコンパウンド量産機能と生産技術開発機能を一体で運営するコンパウンド生産・技術センターの建設を進めており、2023年夏の稼働を予定している。

 量産機能とグレード試作機能の両方を持つ同センターに開発用押出機を導入することで、試作回数を約3倍に増やすことができ、グレード開発期間を大幅に短縮できる。さらに、同センターで収集した量産データをAI技術などのDXを活用することで、新グレード検討から量産までの期間を短縮する。

 また、開発用押出機には、いくつかの新製造設備における粉体原料供給プロセスの強化・安定化を図る技術や脱気プロセスの強化・安定化を図る技術、運転監視のセンシング技術などを導入する。これら他分野からの要素技術を含めてハード・ソフト両面からコンパウンド量産技術まで高め、さらに同センターから各国の自社コンパウンド工場に技術移転することで、同社グループ全体のコンパウンド生産技術を向上させ、より高付加価値な製品を開発することができる。

 さらに、新グレード量産技術・条件確立や新生産技術の検討から量産化までを全て一度に経験できるため、短期間で多角的な技術習得が可能。この多角的技術を習得した人財がグローバルのコンパウンド拠点(日本、米国、タイ、中国)に駐在し、工場経験を積むことで、本人と現地スタッフの生産技術レベル向上だけでなく、工場マネジメントのスキルも身に付けられ、コンパウンド製造を担うグローバル人財を育成できる。

■ 設備投資概要

所在地:栃木県壬生町(コンパウンド生産・技術センター)
導入設備:開発用押出機

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