旭化成、川崎製造所に新工場/310億円投資
2025年10月27日
旭化成は23日、神奈川県川崎市の川崎製造所で、クリーン水素製造用アルカリ水電解システムとイオン交換膜法食塩電解プロセスの両事業に対応した新工場を建設すると発表した。
新工場は電解用枠と電解用膜を併産できる体制とし、総投資額は約310億円(うち最大3分の1を経済産業省「GXサプライチェーン構築支援事業」の補助金で賄う予定)で、2028年度に竣工・生産開始を予定している。生産能力は年間2GW超で、既存設備と合わせ年間3GW超の体制を整える。
同社は1975年からイオン交換膜法食塩電解事業を展開し、膜や電解槽などの技術を有する国内有数のメーカーとして、基礎化学品の安定供給を支えてきた。今回の新工場建設は、これまでの技術基盤を活かしてクリーン水素製造用装置の需要拡大に対応するためのものであり、水素関連分野での先行投資として位置づけられている。経済産業省と連携し、川崎製造所を水電解と食塩電解事業の中核拠点とすることで、国内外のクリーン水素供給体制強化と水素産業の競争力向上を目指す。
■ 新工場概要
所在地:神奈川県川崎市(旭化成 川崎製造所)
投資額:約310億円(うち最大1/3は「GXサプライチェーン構築支援事業」補助金)
生産品目:水電解・食塩電解用の電解用枠・電解用膜
生産能力:2GW超(計画は設計内容の精査を継続しているため、上記投資額は変動の可能性があります)
竣工・生産開始予定:2028年度
