工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

日本ゼオン、米国で水素化ニトリルゴムの生産能力増強

2022年12月2日

 日本ゼオンは11月30日、米子会社のZeon Chemicals L.P(以下:Zeon Chemicals)がテキサス工場で水素化ニトリルゴム「Zetpol」の生産能力を増強すると発表した。

 Zetpolは、耐油性の高いニトリルゴムを水素化することにより耐熱性を高めた特殊ゴムで、同社高岡工場(富山県高岡市)とZeon Chemicalsテキサス工場の2拠点で製造しており、テキサス工場では2020年に、高岡工場では2022年にそれぞれ生産能力増強を行っている。

 Zetpolは高耐熱、高強度が求められるさまざまな産業領域で需要が拡大していることに加え、フッ素ゴムの代替用途など、今後も安定した需要増が見込まれている。また、水素化ニトリルゴムを主成分とする同社のリチウムイオン電池(LIB)用正極バインダーは、昨今の電気自動車の急速な普及に伴い、国内外における需要が高まっており、旺盛な需要に対応する。

 今回の能力増強により、ゼオングループ全体における水素化ニトリルゴムの年間生産能力は現行比で約25%増加する見込み。今年11月に着工、2025年1月の生産開始を目指す。

■ 新工場概要

所在地:米国テキサス州(テキサス工場)
   :(11235Choate Road, Pasadena, Texas 77507, U.S.A.)
生産品目:水素化ニトリルゴム「Zetpol」
生産能力:約25%増加/年
着工:2022年11月
生産開始予定:2025年1月

このエントリーをはてなブックマークに追加