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加賀東芝エレクトロニクス、新製造棟の第1期竣工

2024年5月24日

東芝デバイス&ストレージは23日、グループ会社の加賀東芝エレクトロニクスが300mmウエハー対応パワー半導体新製造棟と新事務所棟の竣工式を行ったと発表した。

 今回竣工したのは新製造棟の第1期分。装置の搬入を進め、2024年度下期から本格的な生産を開始予定。第1期フル稼働時には、低耐圧MOSFET、IGBTを中心とするパワー半導体の生産能力を、2021年度比で2.5倍に増強する計画。また、第2期については、市場の動向を見ながら建設と稼働開始の時期を決定する。

 新製造棟は、地震の揺れを吸収する免震構造の採用や電源の2重化などを通じてBCP(事業継続計画)を強化するとともに、再生可能エネルギー由来の電力活用や、屋上への太陽光発電設備(オンサイトPPAモデル)設置などにより、使用する電力を100%再生可能エネルギー由来でまかなう。また、AI活用などを通じて、製品品質と生産効率を向上させる。設備投資の一部には、経済産業省から「半導体の安定供給確保のための取組に関する計画(供給確保計画)」に基づく助成金の交付を受ける予定。

 電力を供給、制御する役目を果たすパワー半導体は、あらゆる電気機器の省エネルギー化に不可欠なデバイスであり、自動車の電動化や産業機器の自動化などを背景に、今後も継続的な需要拡大が見込まれている。同社は、加賀東芝エレクトロニクス既存棟で、2022年度下期から300mmウエハーを用いたパワー半導体を生産している。新製造棟の稼働開始により、パワー半導体の生産能力をさらに拡大し、カーボンニュートラルの実現に貢献していく。

■ 新工場概要

所在地:石川県能美市岩内町1番地1
生産品目:低耐圧MOSFET、IGBTを中心とするパワー半導体(第1期フル稼働時)
生産能力:2021年度比で2.5倍に増強
本格稼働開始:2024年度下期

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