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東洋紡、富山の庄川工場に紡績棟

2024年5月27日

東洋紡は16日、繊維事業の生産拠点である庄川工場(富山県射水市)に紡績棟を新設し、開所式を行ったと発表した。

 同社は、繊維事業の国内生産拠点である富山事業所傘下の井波工場(富山県南砺市)と入善工場(富山県下新川郡)の生産を今年3月に休止。庄川工場に生産機能などを集約し、新たな生産・開発体制の整備を進めていた。

 今回、休止する両工場から紡績工程の一部を移設するため、庄川工場に紡績棟を設置。庄川工場が保有していた織布・加工工程と合わせ、糸から布地までの一貫生産体制を構築した。

 最新の生産設備を導入した紡績棟には、素材ごとに複数の生産ラインを設けるなど、多品種・小ロット・短納期生産といった市場ニーズにきめ細やかに対応可能な最先端の紡績工場を目指している。さらに、安全・防災面に配慮した建屋構造を採用するなど、災害対策も強化している。

 庄川工場では今後も、複合紡績糸や高機能繊維をはじめとする、高度な紡績技術を活かすことで高付加価値製品の生産・開発を担うマザー工場とし、国内で開発した技術・製品を海外生産拠点に展開できる人材育成を推進する。また、衣料繊維で培った技術を応用し、産業用繊維の生産・開発を拡大させる。

■ 新工場概要

所在地:富山県射水市犬内50(東洋紡(株)庄川工場内)
投資額:非公表
延床面積:12,800㎡
構造:鉄骨/平屋建て
運用開始:2024年5月

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