荏原製作所、千葉県富津市に商用製品試験・開発センター/160億円投資
荏原製作所は12日、水素インフラ関連機器の商用製品試験・開発センターを千葉県の富津市内に新設すると発表した。
世界的な脱炭素化の流れの中、燃焼時にCO2を排出しない水素は、温暖化対策の切り札として期待されている。荏原グループでは、世界初の液体水素昇圧ポンプを上市し、世界各国で展開している。
同センターは、水素サプライチェーン構築に必要不可欠となる液体水素ポンプの社会実装を遂行するための、液体水素(実液)を用いた製品性能試験や要素技術開発を目的とした拠点。液体水素向けポンプの実液を用いた実スケール商用製品試験設備としては、同センターが世界初となる。
液体水素ポンプを安全かつ安定的に使用するには、-253℃の水素実液を使った性能試験による品質確認が不可欠。同センターは、実スケールで商用製品の水素実液による製品性能試験や要素技術開発を可能とし、水素サプライチェーン構築を目指す国内外の企業などの水素関連技術開発にも貢献していく。
同社は、水素インフラ関連事業を新たな柱として、2030年に売上収益300億円、2040年には2,000億円以上を目指している。
■ 商用製品試験・開発センター概要
施設名称:(仮称)Ebara-Hydrogen Equipment Testand Development Center(E-HYETEC:イーハイテック)
所在地:千葉県富津市(自社所有地)
投資額:約160億円
敷地面積:約18,000㎡
建物面積:約2,800㎡
施設内容:液体水素ポンプ製品性能試験設備、関連要素技術開発設備など(天候に左右されない屋内閉鎖型試験施設)
工事着工:2024年1月
竣工予定:2026年6月※2025年に一部試験設備の運用開始予定