シスメックスは26日、ブラジルの診断薬生産工場を同州内で移転拡張すると発表した。

　ブラジルは経済成長に伴う医療サービスへの需要が急速に拡大している。一方で、ブラジルの1人当たり国民医療費は日本の約6分の1にとどまっており、ヘルスケア市場に大きな伸びしろがある。医療インフラ整備や技術革新も進展しており、今後もブラジルを中心に中南米市場での検査・診断領域への持続的な市場成長が見込まれている。

　新拠点はパラナ州に設置し、敷地面積は52,300㎡となる。現在複数拠点に分かれている診断薬の生産、物流、技術サービス機能を統合する計画。中南米市場への安定した製品供給体制を構築し、今後の需要拡大に対応する。

　さらに、米国の診断薬生産工場における有事発生時のバックアップが迅速に行えるBCP機能の強化も図る。今回の設備投資により、中南米市場の持続的な成長を支える生産体制を整備する。