サンゲツは8日、グループ会社のクレアネイトが広島県東広島市に壁紙製造の新工場「クレアネイト東広島事業所」を開設すると発表した。

　同社は、壁紙市場で量産壁紙の需給逼迫が進む中、安定供給体制の強化を背景に2022年から新工場の建設を進めていた。新事業所の稼働により、年間約8,000万㎡の生産能力が増加し、既存の一関事業所と成田事業所を含む3拠点体制を構築することで、供給の安定化を図る。

　新工場では、西日本に製造拠点を設けることで原材料調達や製品配送の距離を短縮し、GHG排出量を削減するなど環境負荷を低減する。また、燃料を重油からLNGに転換しエネルギー効率を改善する。さらに、効率化と生産余力の確保を進めることで勤務体制を見直し、働きやすい職場環境を整備する。

　東広島事業所は量産壁紙製造の新たな基幹拠点として位置づけられ、東西の拠点分散により災害などの際にも生産を相互補完できるBCP対策を強化する。同社のノウハウと新技術を融合し、品質と信頼性の向上を目指す。