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富士フイルム和光純薬、東京工場で水酸化ナトリウム溶液の増産

2025年11月4日

富士フイルム和光純薬は10月27日、東京工場でバイオ医薬品製造プロセスで使用される水酸化ナトリウム溶液の製造設備を増強すると発表した。

 国内のバイオ医薬品製造ニーズが拡大する中、水酸化ナトリウム溶液の生産能力を従来の6倍に拡大し、2025年11月から稼働を開始する予定。バイオ医薬品市場は抗体医薬品などの需要拡大により成長が続いており、製造プロセスに必要な原料の需要も増加している。こうした状況に対応するため、同社は調液作業に伴うリスク軽減と外注ニーズの高まりに応える生産体制の強化を進める。

 今回の設備投資では、既存設備を活用しつつ、6,000リットルの水酸化ナトリウム混合貯蔵タンク1基と、高温発生時に安全処理が可能な冷却システムを備えた1,000リットルの水酸化ナトリウム溶解タンク1基を新たに導入する。医薬品メーカーなどからの大容量供給ニーズに対応する。

 同社は東京工場を中核拠点として、エタノールや酢酸、水酸化ナトリウム溶液などの危険物や劇物に指定されたプロセス溶液を生産し、顧客の要望に応じた原料のカスタマイズや濃度調整サービスも展開している。

■ 設備投資概要

場所:富士フイルム和光純薬 東京工場内
導入設備:水酸化ナトリウム溶解タンク1,000リットル(新設)
    :水酸化ナトリウム混合貯蔵タンク6,000リットル(既存設備を転用)
稼働開始:2025年11月

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