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リンクメッド、千葉県千葉市の新工場完成

2025年11月28日

リンクメッド(千葉県千葉市)は11月18日、千葉県千葉市に放射性同位体64Cu(銅64)と放射性医薬品の製造を行う新工場「千葉工場」を建設したと発表した。

 同社は「見える」がん治療に用いる放射性医薬品の開発を進めており、国内での量産体制が課題となっていた。また、64Cuを安定供給するにはサイクロトロン設備の整備が不可欠で、研究開発から製造までを一体で行う拠点の構築が求められていた。

 新工場にはサイクロトロンや製剤設備を導入し、64Cuを用いた放射性医薬品の量産に対応する体制を整えた。日本発の創薬支援プラットフォームとして確立し、次世代医薬品の開発を迅速化する狙い。サイクロトロンを中心とした主要設備はNEDOの助成を受けて導入した。

 開発中の64Cu-ATSM(LM001)は再発・難治性悪性神経膠腫を対象とする医師主導第3相試験を実施中で、上市後に全国へ供給できる製造能力を確保した。

 工場の完成に伴い、11月4日に竣工式と工場見学を行った。千葉県や千葉市の関係者が出席し、同社の創業以来の計画であった放射性医薬品製造拠点の整備が一区切りを迎えた。

■ 新工場概要

所在地:千葉県千葉市内(千葉土気緑の森工業団地)
事業内容:放射性同位体64Cuの製造及び放射性医薬品の製造
設備:サイクロトロンや製剤設備
竣工式:2025年11月4日

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