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日本水素エネルギー、川崎で液化水素基地着工

2025年12月3日

日本水素エネルギーと川崎重工業は11月27日、川崎市扇島に液化水素基地「川崎LH₂ターミナル」を建設すると発表した。

 両社は水素の大規模利用に向け、国際的な液化水素サプライチェーンの構築を目指している。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業に採択された「液化水素サプライチェーンの商用化実証」で、川崎LH₂ターミナルは主要設備を担う。

 川崎LH₂ターミナルは、貯蔵容量5万m³の世界最大級の液化水素貯蔵タンクのほか、出荷・受入両機能を備えた海上荷役設備、水素液化設備、水素送ガス設備、液化水素ローリー出荷設備などを集約した世界初の商用規模施設となる。日本水素エネルギーが事業主体となり、川崎重工業を代表とする共同企業体が設備の設計・建設を行う。

 商用化実証では2030年度までに同ターミナルと液化水素運搬船(容量約4万m³)を運用し、性能、安全性、耐久性、信頼性、経済性など国際水素サプライチェーン商用化の要件を国内で検証する。その後は海外から調達した液化水素を同運搬船で輸入し、川崎LH₂ターミナルで受入・貯蔵した上で国内需要家への供給を見込む。

■ 施設概要

場所:神奈川県川崎市川崎区扇島(JFEスチール(株)敷地内)
主要設備:液化水素貯蔵タンク(貯蔵容量5万m³)、海上荷役設備(出荷/受入両機能を含む)、水素液化設備、水素送ガス設備、液化水素ローリー出荷設備
起工式:2025年11月27日

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