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DIC、米カリフォルニアで食品用天然系青色素の生産能力増強

2016年11月18日

 印刷インキ大手のDIC(東京都中央区)は16日、米国子会社アースライズ社(Earthrise Nutritionals, LLC 本社:カリフォルニア州)が、食用藍藻スピルリナから抽出した食品用天然系青色素「リナブルー」の生産能力の増強を決定したと発表した。

 今回の投資は、2013年11月に実施した投資(約10億円)に続くもので、投資額は約13億円、生産能力は非公表、2018年の稼働開始を予定する。

 DICグループは、消費者の健康志向を背景にした食の安全・安心への関心の高まりや、欧米の大手食品メーカーによる人工色素撤廃宣言などを受け、食品用天然系青色素市場は、2020年まで年率50%伸長すると見込んでいる。

 スピルリナから抽出した「フィコシアニン」は、2013年に米国食品医薬品局(FDA)より食品用天然系青色素として初めて認可されて以降、天然色素化が急速に進む欧米市場を中心に需要が飛躍的に高まっている。

 これに伴い、従来からDICグループが高シェアを誇る同色素を製品化した「リナブルー」も氷菓や菓子類向けを中心として急速に拡販が進んでいる。更に鮮やかな青が特徴である「リナブルー」と、天然系黄色素や赤色素を混ぜることで、従来よりも鮮やかな緑や紫を発色するため、その原料としての需要も急拡大している。

 今回の生産能力増強により、急速に拡大する同市場での売上高を2020年までに2015年度比4倍を目指す。

■ 設備投資概要

所在地:113 E. Hoober Rd., Calipatria, California 92233, U.S.A.
投資額:約13億円
生産能力:非公表
完成予定:2018年

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