工場・物流施設を中心とした設備投資情報を配信

カシオ、山形に時計専用の新工場/投資額20億円 18年4月の竣工

2017年7月19日

 カシオ計算機(東京都渋谷区)は18日、生産子会社の山形カシオ内に時計専用の新工場を建設すると発表した。

 投資額は約20億円。延床面積は約4,000㎡の鉄骨造平屋建て(一部二階)。時計完成品を月産1万6千個製造する。2017年7月の着工、2018年4月の竣工、同年5月の稼働開始を予定している。

 新工場は、基幹部品となる精密歯車の製造を現在の成形工場から新工場へ移設して、駆動装置であるアナログムーブメントの組み立てと一貫した生産を行い効率化する。

 また、アナログムーブメントや完成品を組み立てるクリーンルームをフロアの中心にレイアウトし、搬入・搬出や人の出入りに至るまで、ごみやちりの進入を徹底して排除することで、品質を高いレベルで保ちながら効率の良いものづくりを実現する時計専用の工場となる。

 当面は現在の生産設備を移設して量産を開始する予定だが、新たな設備の追加にも対応できる床面積(クリーンルームの面積比:従来の約1.5倍)を有しており、需要が拡大した際の拡張性を備えることで、時計事業拡大に向けた生産能力の強化を図る。

 将来的には、製品の3次元設計データをすでに実現している部品製造だけでなくエンジニアリングチェーン全体に取り入れ、生産ラインの自動化や制御を行うロボットやIoTなどの導入を進め、新工場を世界的な生産体制における中核拠点とする計画。

■ 新工場概要

所在地:山形県東根市大字東根甲5400-1(山形カシオ内)
投資額:約20億円
延床面積:約4,000㎡
構造:鉄骨造平屋建て(一部二階)
生産品目:時計完成品
生産能力:1万6千個/月 ※稼動時設備による時計完成品の最大生産能力(理論値)
着工:2017年7月
竣工予定:2018年4月
稼働予定:2018年5月

このエントリーをはてなブックマークに追加