トプコン、山形市の新工場完成
トプコンは16日、グループの基幹工場トプコン山形(山形県山形市)内で新厚生棟と3号館が竣工すると発表した。
同社は近年、事業拡大に伴い生産能力の逼迫や建物の老朽化、製造スペースの制約といった課題を抱えていたほか、商談や展示機能の不足により発信力にも課題があった。このため、生産体制の刷新と将来の安定的な供給基盤の確立を目的に新棟を建設した。
新たに竣工する2棟では、眼科用医療機器や測量機器を中心とした生産ラインを再編し、生産エリア拡大による能力強化を図る。生産能力は2023年度比で約50%向上する見込みで、作業動線の最適化によって生産効率も改善された。また、電子棚札の導入や今後予定されている搬送ロボット(AGV)の活用など、DX基盤を整備し、スマートファクトリー化を推進することで、省人化とクリーン環境の両立を目指す。
さらに、地域社会との共生と環境配慮にも重点を置き、再生可能エネルギーの活用や屋上緑化を通じてCO₂排出削減に取り組むほか、災害時には敷地の一部を避難所として開放する計画。
同社は今回の設備拡張により、国内外の需要増加に柔軟に対応可能な体制を整え、グループのモノづくり中核拠点として品質と生産性を高い水準で維持し、持続的成長を支える基盤を強化する。
■ 新工場概要
所在地:山形県山形市(トプコン山形)
事業内容:眼科用医療機器や測量機器の生産
竣工:2025年10月23日
◇ 3号館 新設
延べ床面積:10,103㎡
建物面積:3,849㎡
構造:鉄骨造(S造)
階数:工場棟3F建て
◇ 新厚生棟 増設
延べ床面積:1,272㎡
建物面積:791㎡
構造:鉄骨造(S造)
階数:事務所棟2F建て