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三洋化成工業、名古屋工場でアルミ電解コンデンサ用電解液の増産

2022年7月19日

 三洋化成工業は13日、名古屋工場でアルミ電解コンデンサ用電解液「サンエレック」の生産能力を増強すると発表した。

 1986年に開発したサンエレックは、電解質に独自開発したアミジン化合物を用いる、高性能、高信頼性と長寿命化を実現したアルミ電解コンデンサ用電解液。広い温度領域で高い電気伝導率を示すとともに、高温での長期間安定性に優れ、業界標準のロングラン製品となっており、自動車の制御ユニットなど、より信頼性が求められるコンデンサにも採用されている。

 現在、自動車業界では、運転支援システム回路など車載用電装部品が増えるとともに、環境対応への流れから環境対応車(EV)へのシフトが加速している。また、一般的な電子機器はもちろん、5G通信の普及による情報通信機器、製造現場における産業機器のロボット化などもあり、コンデンサ需要はあらゆる分野で年々増加している。

 さらに、太陽光や風力発電などのエネルギー供給の多様化に伴い、送電側の装置でも、より高電圧な電気に対応できるコンデンサが求められている。

 今回の生産能力増強により、サンエレックの今後の需要増に対応した安定供給を確保し、世界的な需要拡大に対応するとともに、引き続き成長が見込まれる同市場に対応するため、さらなる能力増強についても検討していく。

■ 設備投資概要

所在地:愛知県東海市新宝町31-1(名古屋工場)
投資額:約4億円(設備改造、工程改善等)
製造品目:アルミ電解コンデンサ用電解液「サンエレック」
生産能力:3割程度増強
稼働予定:2023年5月

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