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三井金属鉱業、台湾工場とマレーシア工場に60億円投資

2025年11月21日

三井金属鉱業は11日、高周波基板用電解銅箔「VSP」の生産体制を強化するため、台湾とマレーシアの両工場に約60億円を投資すると発表した。

 同社は今年8月に公表した計画で、2026年9月までに生産能力を840t/月へ引き上げるとしていたが、今回の追加投資により2027年9月までに1,000t/月、2028年9月までに1,200t/月(360t/月増)の体制へ段階的に増強。両工場における汎用銅箔設備の追加転用、生産性改善、表面処理機を新設する。

 同社の「VSP」は高周波数帯での伝送損失を低減する特性を持ち、サーバーやルーター、スイッチなどの高性能通信インフラ機器に採用されている。近年はAIインフラ向け需要が急増しており、特にHVLP5グレード品の量産化が進む中、ビッグテック各社での採用が拡大している。今後も旺盛な市場需要に応じてさらなる能力増強を検討する方針だ。

■ 設備投資概要

所在地:台湾工場(台湾銅箔股份有限公司)
   :マレーシア工場(Mitsui Copper Foil (Malaysia) Sdn Bhd)
投資額:約60億円
事業内容:高周波基板用電解銅箔「VSP」の製造
生産能力:2027年9月までに1,000t/月
    :2028年9月までに1,200t/月(360t/月増)

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