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YKK AP、滑川製造所のN3B棟稼働

2025年12月2日

YKK AP は11月27日、富山県滑川市の滑川製造所で高断熱窓用「Low-Eガラス」を生産する新棟を建設し、操業を開始したと発表した。

 住宅やビルの開口部では高断熱化の需要が高まっている。Low-Eガラスは金属膜をコーティングして熱の伝わりを抑える仕様で、断熱性と遮熱性を高める効果がある。YKK AP では複層ガラスやトリプルガラスへの採用が拡大しており、同ガラスの比率は9割を超えている。

 新棟は滑川製造所内に専用建屋として設け、薄膜コーティングラインを導入した。生産能力は年300万㎡で、全国のLow-Eガラス生産能力は従来比約150%に拡大する。新棟で生産したガラスは隣接建屋で複層ガラスやトリプルガラスに加工し、高性能窓として一貫生産する。

 操業開始に伴い、富山婦中工場でのLow-Eガラス製造は終了し、今後は滑川製造所、埼玉窓工場、北海道工場の3拠点体制となる。

■ 新工場概要

建物名称:滑川製造所 N3B 棟
所在地:富山県滑川市杉本3003
投資額:35億円(建屋・設備含む)
構造:鉄骨造(一部2階建)
延床面積:4,818㎡
設備:薄膜コーティングライン(スパッタリングライン)
生産品目:Low-Eガラス
生産能力:300万㎡/年
設計・施工:鹿島建設(株)
工期:2023年12月~2025年6月

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