日立建機、土浦工場に国内最大級の電波暗室
日立建機は8日、土浦工場(茨城県土浦市)敷地内に、建設機械における電磁波の影響を試験する「車体EMC試験用電波暗室」(以下:電波暗室)を新設すると発表した。
これまで、建設機械と他の電子機器が相互に電磁波の影響を与えるかどうかを確認する試験(以下:EMC試験)は、浦幌試験場(北海道十勝郡浦幌町)の屋外や社外の施設で行っていた。
今後は、油圧ショベルなどの開発・生産拠点である土浦工場で実施できるようになる。また、屋内での試験となるため、天候や気象条件に左右されずに安定した環境下でEMC試験が可能となる。
これにより、近年需要が高まっている建設機械の自動化・自律化・電動化のほか、安全装置の搭載やICT施工への対応など、製品開発スピードを加速させる。
電波暗室でのEMC試験対象となる製品は、日立建機グループのミニショベル、中・大型油圧ショベル、超大型油圧ショベル、ホイールローダ。今後、先進的な製品開発とともに電子機器による制御の高度化が進むなか、電子機器の信頼性や高い品質がより重要になるため、開発・生産拠点である土浦工場敷地内への電波暗室の新設を決定した。
将来的に、製品の開発状況によっては、ダンプトラックや道路機械も試験対象にする。大型重量物にも対応可能な設備であるため、土浦工場の周辺企業への貸し出しも視野に検討している。
■ 施設概要
所在地:茨城県土浦市神立町650(土浦工場敷地内)
建築面積:1,288㎡
電波暗室床面積:500㎡
床耐荷重:200t
試験対象製品:ミニショベル、中・大型油圧ショベル、超大型油圧ショベル、ホイールローダ(超大型油圧ショベルはEX1900(190tクラス)まで対応)
竣工予定:2021年8月末
稼働開始予定:2021年11月初旬
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